五島列島の北端にある小さな島、小値賀(おぢか)島で、観光の取り組みをしています。
2001年、「島の自然学校」として生まれた組織は、2007年に民泊団体・観光協会・自然学校を行うNPOに、2010年には、さらに多様な旅とサービスの提供を目指し株式会社を設立しました。
現在は「NPO法人おぢかアイランドツーリズム協会」に一本化し、自然体験ガイドや民泊事業、子どもキャンプ、古民家事業、観光窓口や島旅のツアー作成など多様な事業を行っています。
小値賀は全国でトップクラスの少子高齢化社会です。人口減少という大きな問題を抱えています。海に浮かび、その島で生活が完結している離島における「過疎」はとても深刻です。
人口の流出が続けば、未来に自分たちの故郷が「無人島」になるかもしれないという現実に直面しています。現在人口約2400人、年間約80人ずつ人口が減少している現実があります。
高齢化は勿論、小さな島に就職先は非常に少なく、島で育った子どもたちは卒業と同時に島を離れます。それは島に限らず、地方で起きている現実でしょう。そしてそれは「仕方のないこと」「あたりまえのこと」だという時代の中で私たちは生きてきました。
10数年前、おぢかアイランドツーリズム事業立ち上げの頃、島の中学校が3年生を対象に「将来についてのアンケート」をとった所、全体の実に3分の2の生徒が「本当は島に残り家業を継ぎたい」と答えました。美しい景色と穏やかな暮らしの残るこの島の事を、子どもたちは素直な目で感じ愛していた。それは私たち大人に沢山の事を教えてくれました。
彼らの未来にこの島を残したい。ずっとこの島で暮らしたい。私たちの活動の原点はその気持ちにあります。
そして、この10年間で300人を超える移住者(UターンIターン)も増え、小値賀町の取り組みは総務大臣から「まちづくり表彰」(H25年)を受けるようにもなりましたが、人口減はまだまだとどまることにはならず本格的な前進はこれから。
ここからが観光まちづくり、アイランドツーリズム事業の本領発揮の時期だと思っています。
私たちのミッションは、「観光(ツーリズム)」をとおして、私たちの住む小値賀の暮らしの素晴らしさを伝えること。この美しくあたたかい島を未来に遺し、伝え繋げていくこと。
観光地のない「観光」
誤解を恐れずにいえば、小値賀に観光するところはありません。それでも日本中から世界から、沢山の旅人が島に訪れます。それは、「島そのもの」が魅力的だからに他なりません。島のなにげない暮らし、自給自足にもとづいたささやかな暮らし、飾らない島民のあたたかい笑顔。「こんにちは」「どっからきたと?」旅人と交わされる会話。なにげない日常に見える、離島だからこそ残った「かつての暮らしの美しさ」が、旅人たちの心をとらえて離しません。なんでもない島の暮らしこそが、最大の私たちの財産であり、自慢です。
見物ではなく、心で感じてもらえる旅を。そんな気持ちで、「観光」と向き合っています。
スタッフに共通しているのは「この島が好きだ」という思いです。もちろん就職をきっかけに小値賀と深く関わるスタッフもいますので、元々「小値賀ファン、小値賀マニア」である必要はありません。
私たちの仕事は「島旅コンシェルジュ」。お客様の島旅について丁寧にわかりやすくお答えできる知識が必要となります。常に勉強はかかせません。船がアクセスの島旅は、常に天気図を見ながらの船の欠航予測やリスケジュールなど、瞬時の判断力と決断力、周りとの連携、コミュニケーション能力が必要になります。
また、私たちの職場は小値賀の玄関・フェリーターミナルの中にあります。
お客様にとって第一島民となりえる観光窓口は、島の印象を決めるとても大事な場所です。
窓口ではお客様に島の見どころのご案内や飲食店情報などをお伝えします。
このお客様にとって最もよい島旅のカタチはなんだろう。このお客様になにをご提案すれば、一生の思い出に残る素敵な旅になるだろう。という事を最も大切にしています。
常に真剣にお客様と向き合い、心からのご提案が出来る、大変やりがいのある現場です。
お客様の笑顔、島民との交流、目標に向かってスタッフで協力し合って知恵を出し合う。日々の業務の中に沢山のやりがいがあります。
お掃除スタッフさんと勉強会の様子
少人数での運営ですから、ひとりひとりの責任や役割分担はとても広範囲で、自分の意見を実現させるチャンスも沢山あります。スタッフは皆、明確な目標を持ち、各自タスクを管理し仕事をしています。大きな組織でないぶん、自分の意見や動きが大きな力を生みだす瞬間に立ち会える。とてもエキサイティングな職場です。
成長の機会、学習の機会を自ら意識しキャッチできる方、大変な仕事を乗り越えた先にある目標に立ち向かえる方、沢山の「おもしろい」を感じる事が出来る方を求めています。仕事を最大限に活用して、この島のアイデンティティを世界に表現してください。
観光をきっかけに島を知り、移住する人もあとを絶ちません。人口約2400人のうち、なんと移住者は130人を超えています。私たちのスタッフの約半数も移住者です。場所は様々、家族連れでの移住、単身での移住などカタチも様々です。小値賀にほれ込んで来たものもいれば、私たちの組織で働きたくて島に飛び込んできたスタッフもいます。外国人スタッフも働いています。
なんとなく島で暮らしたい。自分のやりたいことを見つけたい。自分探しの移住。そんな方にはオススメできない職場です。「島への移住」で想像するようなのんびりとした生活ではありません。サービス業ですので皆さんがお休みの日には働いています。観光窓口なので年中無休です。勤務時間も不規則、都会で働いている時と同じくらい、いやそれ以上の心身のエネルギーが必要になります。猫の手も借りたいくらいの毎日です。
とはいえ、小値賀に移住されている方にも、理想の島暮らしを実現しておられる方は沢山いらっしゃいます。自給自足に根差す暮らしを実践しておられたり、農業研修制度を利用して農業の夢を実現しておられたり。そしてそれぞれのシアワセの分、沢山の努力と苦労もされています。
「移住」をしたいのか「地方でしかできない仕事がしたいのか」という、動機を
掘り下げると答えが見えてくるかもしれません。
なにをしても、どこにいても、自分は自分
その上で自分に何が出来るのかを考える事が必要です。
私たちの職場は、半分は島出身者、半分が移住者です。職員の前職は様々、色々な個性が混ざり合って組織は形成されています。自分の人生経験を最大限に生かしながら、この島で自分に出来る事はなにか。自分がやるべき役割は何かを常に自分に問いながら勤務にあたっています。
おぢかアイランドツーリズムでは、ただいま共に働いてくださる方を募集しています。
◎古民家運営管理担当
古民家ステイの運営管理、お客様ご案内
2010年に始まり、今年で10年目の小値賀島の古民家ステイ事業。
東洋文化研究者アレックス・カー氏プロデュースの古民家ステイは、大人のお客様に人気の宿です。
島に6棟点在する100年以上の歴史を刻む古民家は維持・メンテナンスが重要です。
掃除、運営管理の他、お掃除パートさんの業務管理など多岐にわたります。
★体力に自信のある方、細かいところに気配りができる方、旅行や宿泊の現場でスキルアップしたい方を募集しています。
小さい組織ですので、自分の担当業務以外も全員で協力・連携しながら日々の業務にあたります。
スタッフ全員が島旅コンシェルジュ。
観光窓口対応や電話での予約受付は全職員で取り組んでいます。
《募集要項》
■勤務先:小値賀町
■勤務時間:シフト制 基本、週5日/9時~18時(1H休憩)
■年間休日数:105日
■勤務内容:古民家運営管理、観光窓口業務、他
■給与:月給15万円〜(資格手当、時間外手当、扶養手当、期末手当等の諸手当をそれぞれの条件に応じて支給、その他社内規定による)
■福利厚生:雇用保険、厚生年金、健康保険、労災保険等完備。
■求める人物像:
・明るく元気で人と接する事が好きな方
・体力に自信のある方
・おもてなしを好み、興味がある方
・夢や目標を共有して、一緒に頑張れる方
・弊社や島の使命や目ざすものに共感できる方
・社会に貢献したいという考えを持つ方
・外国語対応が可能な方
■車の運転が可能なこと(必須)
■パソコンの操作ができる方(必須)
■旅行業免許取得者、優遇
■応募方法:必要書類を弊社まで送付ください。書類選考の後各自ご連絡致します。
■応募書類:
①履歴書
②職務経歴書
③作文「テーマ:あなたにとっての「仕事」とは?(字数制限:800字以内)」
■送付先:
〒857-4701
長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷2791-13
おぢかアイランドツーリズム 前田敏幸宛
まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
皆様のご応募、お待ちしています。
過去には求人サイト「日本仕事百貨」にも掲載させていただきました。
是非ご一読ください。
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島を伝える
共生する島
お問合せ:おぢかアイランドツーリズム(担当:前田敏幸) 0959-56-2646